【経営危機】札幌ドームが大赤字に!赤字になってしまった理由とは?

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日本では、人気アーティストがライブをする時にきく「5大ドーム」ツアー。この「5大ドーム」というのは東京ドーム・名古屋ドーム・大阪ドーム・福岡ドーム、そして札幌ドームです。そんな札幌ドームに大きな危機が迫っています。それは、経営の悪化による赤字。

なぜ突然赤字になってしまったのか?その理由を調べてみました。

目次

そもそも札幌ドームとは?

札幌ドームは、北海道の札幌市豊平区にあります。2001年に開場し、収容人員は、サッカー開催時には41,983人、野球開催時には42,270人、コンサート開催時には53,738人です。固定客席数は41,484席で、シングルスロープスタンドと呼ばれる傾斜の緩やかなスタンドになっています。これにより、観客は選手やステージに近い位置から見ることができます 。

また札幌ドームが世界的に珍しいサッカーと野球の兼用スタジアムです。この札幌ドームの特徴は、「ホヴァリングサッカーステージ」を採用しており、芝を空気圧で浮かせて移動する事が可能です。そのため、サッカー用の天然芝グラウンドと野球用の人工芝グラウンドと用途に合わせて変更することができます。このシステムは世界で初めて札幌ドームに採用され、日本で唯一の完全屋内天然芝サッカースタジアムでもあります。

なぜ赤字になってしまったのか?

赤字になった大きな理由は、北海道日本ハムファイターズの本拠地移転が関係しています。元々、北海道日本ハムファイターズは2004年に東京から移転し、2022年まで札幌ドームを本拠地としていました。その際、使用料として1試合あたり約1600万円、年間で約13億円を球団から収入を得ていたとされています。しかし、球団は2023年にエスコンフィールドHOKKAUDOを建設し、札幌ドームから移転してしまいました。球団からの収入は、全体の3割とも言われており、札幌ドームは大きな収入源を失ってしまいました。

札幌市は失った財源の穴を埋めるべく、中規模コンサートで利用できる「新モード」を10億円かけて導入します。しかし当初期待されていた申込みはありませんでした。その結果、今年は約3億円の赤字がみこまれています。札幌ドームの運営は、札幌市。札幌ドームの経営不振が続けば、市民の税金を投入することになります。少子高齢化対策、医療などたくさんの課題があるなか、この負担が重くのしかかると考えれば、申告な問題ですね。

なぜ球団は移転をしてしまったのか?

選手にとって最適な環境ではない

球団にとって、選手以上に大事なものはないと思います。その選手にとって、最適でないと判断されたのであれば致命的です。まず、人工芝の硬さが指摘されていました。ドームのグラウンドは、コンクリートの上に薄い人工芝を敷いていました。そのため、選手の足腰への影響や怪我のリスクも懸念されていました。また、サッカースタジアムや他のイベントが開催される度に、芝生の入れ替えや道具の移動も負担だったようです。

球団の財政の負担が大きかった

球団というのは、選手の年俸や環境を整えるためには大きな金額が動きます。とくに、強い選手を獲得できれば目標である優勝に大きく近づけます。しかし、北海道日本ハムファイターズは使用料として1試合あたり約1600万円、年間で約13億円を支払っていたとされています。さらに、看板等の広告収入や売店などの収益の分配されていなかったとの事で、球団の財政に大きな負担がかっていたのは間違いないようです。そんな状態を打開すべく使用量の減額や指定管理制度の導入を求めたが、札幌ドーム側は要求に応えることはありませんでした。その結果、札幌市の隣に位置する北広島市に「エスコンフィールド北海道」を建設。本拠地の移転となりました。

赤字対策として命名権を販売するも・・・

大幅な赤字に見込まれ、その対策として札幌ドームの「命名権」「ネーミングライツ」が公募されました。金額は年間2億5000万円以上の契約金、そして2~4年の複数年契約を希望条件としていました。この「命名権」に関心をしめす企業もあったようですが、期日に時間に申し込みをする企業はありませんでした。この結果を受け、札幌ドーム側は、告知期間から申し込みできる期間までが短かった事をあげた。その上で、今後は期限を設けず公募を続けていくとのことです。ちなみに、札幌ドームは2011年にも「命名権」の公募をしています。その時の条件は年間5億円以上の契約金、5年以上の年契約で公募しましたが、この時も契約には至りませんでした。

補足:北海道「命名権」契約中の施設

今回、札幌ドームは契約になりませんでした。しかし、道内には他にもたくさんの公共施設があります。他の施設には「命名権」の契約をしている企業があるのか?調べてみました。

札幌市民ホール

2019年から契約されており愛称は「カナモトホール」。
重機や建機のレンタルを行う企業が札幌市から命名県を購入。
年間2000万円といわれています。所在地は、札幌市中央区北1条西1丁目。

北海道立総合体育センター

愛称は「北海きたーえる」
学校法人北海学園が2010年6月1日から取得しており、440万で契約しています。

有明ダム

有明ダムは日本で最北端に位置するダムです。このダムの「ネーミングライツ」は神奈川の企業第一カッター興行が契約しています。愛称は「第一カッター有明ダム」。契約金は80万円といわれています。

さいごに

今回は、札幌ドームについてまとめました。結論として北海道日本ハムファイターズの本拠地移動が大きく関わっていました。もし、球団の思いや値下げ交渉が上手くいっていれば現状は違っていたかもしれません。札幌ドームは建設から20年以上経っており、老朽化の問題もでてくるでしょう。赤字が続けば、市民の負担が大きくドームの解体などもありえるかもしれません。今後、どのようになっていくのか、目が離せません。

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